後悔しない土地選びってどうすればいいの?
その2


2022.9.2 ブログより 川崎誠

□一戸建てに向く土地、向かない土地

土地を探している人は、土地だけが欲しいわけじゃないはずです。土地を買ったら、そこに家を建てる。だから、建物を建てるのに向くかどうかは大切な要素です。

チェックすべき点は、3つあります。

□まず一つ目は、用途地域です。

実は、家を建てる人は意外にこれを見落としています。でも、非常に大事なことなので説明いたしますね。用途地域というのは、都市計画法で定められた「市街化区域」という、基本的には建築をしても良いという区域の中で、住居、商業、工業用など土地利用を決めたもので、12種類あります。

□第一種低層住居専用地域 □第二種低層住居専用地域 □第一種中高層住居専用地域 □第二種中高層住居専用地域 □第一種住居地域 □第二種住居地域 □準住居地域 □近隣商業地域 □商業地域 □準工業地域 □工業地域 □工業専用地域

これらの用途地域が指定されると、それぞれの目的に応じて、建てられる建物の種類や大きさに規制が掛かってきます。結論は、「第一種低層住居専用地域」が、住宅用地としては一番理想です。

列記した中で、下に行く程住環境は悪くなります。ですから、なるべく上の地域の方が、住むのに適しているといえます。

例えば、「第一種低層住居専用地域」

主に2階建て程度の戸建て住宅・アパートが建っている地域です。この地域では、建物の高さは10メートルまでと制限されています。また、お隣の敷地から1メートル以上あけて家を建てなくてはいけません。建ぺい率、容積率も厳しく設定されています。(沼津では、岡の宮周辺に建ぺい率40%、容積率60%という地域が有ります)

ようするに、住環境を保全する地域になっているんですね。この地域には、ホテルや百貨店や商業ビルなどは建てられません。ですから、ある日突然、隣の空き地にパチンコ屋ができたとか、マンションが建って日当たりが悪くなったとか、そういう心配はありません。

つまり、一戸建てに向く土地ですね。ただ、物件が少ないので、探すのはなかなか難しいのが現実です。その他の用途地域にもそれぞれ建てて良い建物、駄目な建物があるので要注意です。

都市計画法で定められた「市街化調整区域」と言う、基本的には建物を建てられない区域の中にも、例外的に建物を建てて良い土地が有ります。「開発許可」を受けて開発された分譲地や、昔から建物が建っていて「既存宅地」の申請を受けている土地などは、建築する事が出来ます。

さらに避けておいた方がいい地域が他にもあります。それは「土砂災害警戒区域」と呼ばれる所です。ここは、がけ崩れや土砂崩れの危険を覚悟しなければいけません。ですから、余程こだわりがない限り止めたほうがいいでしょうね。

静岡県のホームページ上に土砂災害危険箇所マップが有りますのでご参考になさってください。

http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-350/boushi/

□二つ目は、地形&地盤です。

どんな土地でも家は建ちますが、やはり地形にも注意が必要です。まず、一般の分譲地。ここは、住宅用地として整備していますので、特に問題はありません。ただ、盛土して造成した土地などは、地盤沈下の可能性がありますので、当初の資金計画で地盤改良の予算を組んでおく事が必要です。また古くから住んでいる人に元々の地形を聞いてみるのもいいと思います。

それと、簡単にほぼ間違いなく盛土かどうか見分けられる方法をお教えします。まず分譲地のメイン道路を走ってみます、多くの分譲地はぐるっと廻って元に戻ると思いますが、このメイン道路が元々の地盤面に作られていることが多いです。そしてその道路面より高い所の土を削って低い所に埋める。分譲地全体の中で残土を処分出来ますので合理的ですよね。

デベロッパー(開発会社)はコストを削減する為、こうして基本計画を立てますのでぜひ一度車で走ってみてください。

また、土地の形が悪いと、どうしても無駄な部分が発生してしまいますが、上手に建物をレイアウトしますと思いの他広い庭が確保出来たりします。広い面積の土地が相場よりずっとお安く購入できたりとメリットも有りますので、特に候補地が変形敷地でしたら、注文住宅設計の経験が豊富な設計士など建築のプロにご相談するのが良い方法でしょう。

土地の形で理想をいえば、間口12メートル以上、奥行きが15メートル以上。だた、このような土地は少ないので、あくまで一つの目安として考えてくださいね。あと、候補地の周りをよく見てください。特に、周りに広い土地や畑、遊休地などがある場合は気をつけてください。

例えば、そこにビルやマンションが建ったりする場合があるからです。そうすると住環境が一気に変わってしまいますので、周りの土地も良くご覧ください。

□三つ目は、接面道路の幅員と方位です。

一番人気があるのが、南面に道路があって、その道路幅が4メートル以上ある土地です。南面道路ですと、たとえ南に新しい家が建っても日当たりや通風が確保できるという理由です。

ただ、全ての土地が南面道路と言うのは有り得ませんし、人気が有る為、どうしても価格が高くなってしまいます。それと、敷地に面した前面道路が、休みに日に散歩する人の多いような道路ですと通っている人から家の中が見えてしまい、折角南に面して作ったリビングのカーテンをせいせいと開けられず、昼間でも閉めっぱなしにしているお宅を良く見ますので、プランニング上の注意が必要です。

意外と見逃されるのが、北側に道路が面している土地です。一般的には、北玄関は寒いと言うイメージが有りますが、最新の高断熱・高気密住宅でしたら北玄関でも全く寒くなく、かえって道路からの視線も気にならない広いリビングが南に面して取れるので、実は、我々プロの目から見ますと、坪単価の安い北面道路の土地はお勧めなのです。

欧米では、東西南北どの方向に道路があろうが、道路側に玄関があり、そして道路側の庭がフロントヤード、建物の裏側がバックヤードです。さすが高断熱高気密の先進国、北に面した部屋は寒いなんて事は全く無いので、判りやすいルールですよね。

我々が作る高断熱高気密住宅も欧米と同じ性能ですので、北側に面してリビングやお年寄りの部屋があったり、南に面してキッチンやお風呂がレイアウトされていたり、使いやすさを優先してプランニングしますので、今までの日本の常識とは全く違いますよね。

次の話は、土地について勉強されている方なら、知っているかもしれません。もし、道路幅が4メートル未満の場合は、建築基準法で道路後退制限があります。緊急車両の通行などの為、道路の中心線から2メートルまで後退して、家を建てなければいけません。建物だけでなく、門塀などもだめなのです。(※道路の反対側が川などの場合とか色々なケースがあるのでご注意ください)

自分の土地なのに自由に出来ないなんて、何か損した気分ですね。ですから、道路幅が4メートル以上の土地を優先してください。それと、土地が道路に2メートル以上接してないと建物を建てられません。専門用語で「接道義務」と言います。

接道義務違反の土地は、不動産の広告に「再建築不可」とか「建築不可」とか、表示されているので、注意してみてくださいね。

□まとめ

まずいい土地を決めて、その後ゆっくり家の事を考える。。。

漠然とそんな順番でマイホームを考えていませんか?

この順番で進めますと、多くの場合マイホームの計画が上手くいきません。そんなお話を引き続いてお話しさせて頂きます。

 

担当 川﨑誠 

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