中西工務店では大工を正社員として雇用しています

2025年10月21日  谷口 怜

家を建てるうえで、見た目のデザインや設備に目がいきがちですが、
 “見えない部分”こそが、住まいの本当の価値を左右します。

そんな「家づくりの要」を担うのが、大工さん。
 多くの工務店では外注の職人さんに頼る中で、沼津市・三島市を中心に活動する中西工務店では大工を正社員で雇用しています。

「中西工務店では、大工を正社員として雇用しています」といっても正社員であることが、どうして当社のこだわりなのか、なかなかわかりづらいと思います。

なぜ正社員として大工を雇うのか?
 そこには、品質や信頼を守るための大きな理由があります。

大工を正社員で雇用することでの信頼と品質

ご存じでしょうか?家づくりにおいてほとんどのメーカー、工務店は大工を外注しています。みなさんが工事をお願いして、発注する会社では現場監督がいても大工は外注していることがほとんどです。

外注する場合、他の職種と同じように仕事内容に応じて報酬額を決めます。決め方は交渉事ですので様々ですが、「坪あたり〇〇円」「一軒あたり〇〇円」のように請け負った大工さんは、基本的に決まった報酬額に対して1日の出来高が高くなるように、なるべく早く終わるようにしたいと考えます。金額が同じなら短期間で終わる方が稼ぐことができますので当然ですよね。

そして一つの仕事が終わる頃には、次の仕事を見つけなければ稼ぎが無くなってしまいます。次の仕事について考えたり、営業活動したりしなければなりません。

正社員である大工は、純粋に大工仕事に専念して力を発揮してくれます。

また外注の場合、無いと信じたいところですが、安い仕事には当然手をかけていては赤字になりますから、見えないところで手抜きすることだってあり得ます。

みなさんもあらゆる場面で「これくらいならまあいっか」と考えることがありませんか? このような請負い方をすると、仕事なのにこういった考えが多くなってしまいがちです。

それに対して正社員の大工は直接お客様とお話しする機会も多いため、「これが自分の仕事だ」、「中西工務店の仕事はここまでやるんだ」という意識が自然と身に付いていってくれます。現場監督も現場に24時間張り付いているわけではありません。見ていないところでもプライドを持った仕事ができることが品質を高く安定させることにつながっています。

技術継承の意義・重要性

ご存じの通り、現在、大工をはじめとする職人さんたちは減少の一途をたどっています。

昔のように親方が弟子をとり、親方が弟子の生活や給与の面倒をみるという徒弟制度は崩壊してずいぶん経ちます。

これは、バブル崩壊頃の不況からすでに30年以上前に始まっており、メーカーをはじめ業界全体として親方が弟子を十分に育てるだけの報酬を支払わなくなった頃からになります。

30年を経て、不況前から職人だった方々、その最後の世代が徐々に高齢化していくことで今の大工不足、人手不足という結果を引き起こしています。もう10年以上前から職人がいなくなるといわれてきましたが、もう待ったなしの状況になっています。

大工になりたいと思っても、もらえる待遇や、大工になりたいと思ったときにどうすればいいのか?というのも知られていないのではないでしょうか?

そういった意味でこれから大工を雇用できない会社は人手を確保できずに生き残れないか、キチンと教えてもらったことのない、なんちゃって大工による品質の低い仕事しかできなくなるのではないでしょうか?

間違いないのは私たちが提供したい品質の家を作るには腕のいい大工が必要だということです。

お施主様にとっての安心感

当社では新築の時だけではなく、メンテンナンスの時も、その社員大工が伺います。たとえ別の社員大工であっても社員同士ですから、しっかりと情報共有されていますので、その家の作りを良く知っているスタッフが伺います。

正社員である大工は何年経っても、仕上がったお宅の不具合を直しに行くのは自分自身です。自然と顔の知れたお客さまに恥ずかしくない仕事をしたいという意識になります。

これからの大工という職業

外注の大工と比べてコストや労務の面での違いについては、単純な労務コストでいえば、みなさんがイメージする通り外注の方が会社としての負担は少ないケースが多いです。外注であれば社会保険料を負担する必要がありませんし、仕事が無いとき、雨で仕事ができないときに給料を払う必要がありません。

しかしながら、需要者側がこの単純な計算を優先した結果、今の大工不足、職人不足を引き起こしています。一時の安さを求めた結果、品質の良い家づくりを提供するために、今度は職人不足で作りたくても作れない。技術レベルの低い職人でも使わざるおえない状況になりつつあります。

そもそも「雨の日は仕事が無いから給料もないよ」「晴れた日でも超肉体労働でホワイトカラーより一日の給料は安いよ」という労働環境では、大工や職人になりたいと思う人は減って当然です。

職人さんのお仕事といっても様々です。足場屋さん、クロス屋さん、左官屋さん、板金屋さんなどなど、それぞれの業界で共通する人手不足ですが、その職人の業界ごとにそれぞれ後進の育成に力を入れています。その中で我々のような請け元が、まずできることが大工さんの地位向上と職業として安定した収入の確保だと考えています。

施工体制を見抜くポイント

ここまでご覧になった方は、断熱材の厚みや性能だけで体感できる快適さに違いが出るのがわかると思います。

施工体制というのは、その企業が発信していない限り、お客様からはかなり見えづらい部分かと思います。発信しているかどうかがまずポイントではないでしょうか?

施工途中の現場についてや、OB様のメンテンナンス状況をホームページやSNSで発信をしているかどうかも見極めのポイントになりますよね。

また新築の場合は、いつでも現場へ行っていいですか?と聞いて、いいよと答えてくれるところは、施工状況をいつみられていいように整えている可能性が高いです。

また、外注の現場監督や施工店ではなく、自分たちと打合せする請け元の担当の方がどれくらいの頻度で現場へ足を運ぶのかを聞いてもいいかもしれません。現場へ行く度に、担当の方が確認や現場の職人さんとコミュニケーションを取ってくれている可能性が高いですよね。

まとめ

今回は「なぜ正社員として大工を雇うのか?」というテーマについてお届けしました。

住宅の完成度は、設計図だけでなく、
 それを“かたちにする人=大工さん”の技術と責任感によって大きく左右されます。

だからこそ、会社として職人を大切に育て、 責任を持って施工できる体制を整える。
 これは、お施主様の「安心」と「信頼」を守るための、見えづらい努力なのかもしれません。しかし確実に品質という形でお施主様にご提供できることだと考えています。

また当社では、こういった価値観に共感して頂けて、大工になりたい方の募集もしています。ご興味ある方がいらっしゃいましたら是非一度お問い合わせください。

2025年10月21日  谷口 怜